精子や卵子・受精卵・胚を取り扱うために、知識と技術の情報交流や研修を通じて不妊治療レベルアップを願い、自主的に1996年臨床エンブリオロジストの会を立ち上げました。
その後、毎年ICSIや細胞凍結保存その他の実技実習を含む研修(workshop)の実施、JournalやE-news(会報)、エンブリオロジストのためのARTラボ必須マニュアルなどの発行、メーリングリストなどエンブリオロジストのネットワークを通じて全国どこでも最新の技術で貢献できるようエンブリオロジストによるエンブリオロジストのための活動を続けています。
学会組織図(PDFファイル 33KB)
理事長就任のご挨拶
2024年度第3回通常理事会にて、一般社団法人日本臨床エンブリオロジスト学会の理事長を拝命いたしました。2022年度より引き続き理事長を務めさせていただきます。本学会員の皆様ならびに日本のエンブリオロジストのために、最大なる努力をして参る所存でございます。
2024年1月にて当学会の認定資格試験は幕を下ろしました。日本卵子学会と認定資格を統一したことで、また新たな風が吹くと思っております。新たな風のひとつが、エンブリオロジストの国家資格化でございます。エンブリオロジストの地位、エンブリオロジストの価値を国家資格という公的な資格によって評価されるように、国がエンブリオロジストを「ヒトの命のつくる重要な職種である」と認めてくれるよう尽力してまいります。
また、本学会の強みでもあります実技指導などにも一層力を入れていきたいと思っております。エンブリオロジストに求められているものは、「高い臨床成績を出す安定した技術」です。患者のゴールは妊娠ではなく、自らの赤ちゃんを抱くことです。危機的な少子化である中、不妊症患者の出生数を増やすことができるのは我々エンブリオロジストです。当学会のワークショップでは、高技術を伝授できる講師群に技を教わり、自分の技術の不安なところや最新技術を大いに学んでいただきたいと思っております。我々で日本の生殖補助医療技術の質を一緒に向上させていきましょう。
本学会員の皆様ならびに新役員とともに、「エンブリオロジストにとって必要なものは何か」を常に一緒に考え、本学会を盛り上げてまいりたいと思っております。本学会員の皆様にはこれまで同様、何卒ご支援、ご協力の程、お願い申し上げます。
2024年7月吉日
一般社団法人 日本臨床エンブリオロジスト学会
理事長 家田祥子